あかし市民図書館見学会

10月13日(金)はあかし市民図書館見学会でした。
明石市立図書館HP
正式には明石市立図書館、条例で名称を「あかし市民図書館」と規定しているようです。

神戸市のお隣、明石市の図書館は私たちにもなじみの図書館です。新しく明石駅前に開館して以来多くの利用者が訪れ、貸出人数は以前の2.5倍なのだそうです。

参加者は11名。図書館ネット以外にこうべ子ども文庫連絡会からの参加もありました。
ご案内いただいたのは指定管理者であるTRC(図書館流通センター)の館長さんと職員の方。
(先日の講演会の講師、埜納タオさんの「夜明けの図書館」。その1巻第3話のブロッケン現象のエピソードはこの職員の方の体験を基にしているそうです。)職員は50名。常時30名が勤務されているそうです。(全員1年の契約社員)

館内を見学した後、別室で丁寧なご説明をいただきました。お忙しい中、本当にありがとうございました


CIMG4059.jpg

かわいいデザインのパンフレットをいただきました。あかしの「あ」と「暮らしにプラスα」というコンセプトをシンボライズしたロゴが目を引きます。デザイナーは神戸市在住の方とのこと。
CIMG4060.jpg

本のまち明石を掲げ、同じビルに書店も入っている新図書館。
玄関を入ったところは交流エリアです。児童書コーナーと一般書コーナーをゾーン分けする役割も担っています。
この空間のおかげで思いのほか音が遮断されているとか。静かさを保ちながら市民の交流の場として機能できているようです。

北側にはお城に向かって大きな窓があり、カフェエリアになっています。
ラウンジ・サービスタワーでドリンクサービスも受けられます。
こちらは透明な壁で区切ってセミナー室にもなり、さまざまなイベントが行われます。
完全な個室にもなりますが、壁を半分開けてわざと音を洩らしてイベントに立ち寄ってもらえる工夫をしているそうです。
2017101315410000.jpg

児童書コーナーも北側(お城跡)に向かって大きく視界が広がっています。
2017101315140000.jpg

児童書の書架は絵本は3段、読み物は4段です。子どもの目線の高さであり、おい母さんが安心して見わたせる高さです。設計段階ではもっと高いものが予定されていましたが、TRCさんがこの高さへの変更をお願いされたそうです。
2017101315240000.jpg

絵本の面出し配架も。
2017101315230000.jpg

こちらはおはなしのへや
2017101315200000.jpg

おはなしのへやの中はこんな感じ。
2017101315190000.jpg

おはなしのへやの横には絵本がたくさん並べられた小部屋が・・・。
児童文学者である松岡享子さんのアドバイスで作られた小部屋です。
(松岡さんはあかし市民図書館のアドバイザーだそうです)
2017101315210001.jpg

絨毯コーナーもあります。
2017101315210003.jpg

いったん中央エリアに戻って、一般書コーナーへ。
カフェコーナーの向かい側が中央カウンターです。
2017101315410001.jpg

自動貸出機。
2017101315400002.jpg

読書手帳のサービスもやっています。
ちょうど小学生の男の子が読書手帳にあるシールを印刷していました。
2017101315260000.jpg

直線75メートルの中央通路。両側に書架が配置されています。
常時30万冊は開架し、後は上階の書庫の集密書架にあります。書籍専用のエレベーターなどはなく、職員が直接書庫に行って持ってくるのだとか。それは大変!と見学者から声が上がりました。
2017101315330001.jpg

おしゃれな書架を使ったノーベル文学賞を受賞したカズオ・イシグロの展示。
2017101315400001.jpg

こちらはふるさと資料コーナーの一部。
郷土資料は未整理のものが多く(特に私家版)、現在担当者を決めて整理中。県内企業の社史はほぼ整理が終わってこのコーナーにあるそうです。
2017101315330000.jpg

こちらは電子閲覧室。手前は拡大読書器とサピエ図書館を閲覧できるPCです。
サピエ(視覚障害者情報総合ネットワーク)
あかし市民図書館としてIDを持っていて、ユニバーサル・サービスの登録者が閲覧できます。
デイジー書籍も扱っているそうです。
2017101315280000.jpg

旧館にはほぼなかった大活字本や点字書籍もこんなに並んでいます。
2017101315400000.jpg

こちらも大活字本です。新しい本がたくさん。
2017101315390000.jpg
市の方針としても障がい者サービスに力を入れているそうです。本へのアクセスが困難なのは視覚障碍者に限りません。サービスを実施していても、当事者に情報が伝わらないことがよくあることをお伝えしたところ、福祉課と連携してサービスを必要としている方々に情報が届くよう努力するとおっしゃっていただきました。


他にもたくさんの質問にお答えいただきました。
・図書館を管轄しているのは?
 教育委員会の中にある図書館部門と市長政策室が図書館を管轄しています。選書はTRCさんに一任されており、月に一度教育委員会に選書リストを提出するそうです。新図書館開館に伴って購入した一億円分の書籍は双方で相談の上決定されたとのこと。

・ボランティアは?
 既存のおはなしボランティアと開館に合わせた募集で集まった方が約30名。こんなことができるよ、やってみたいという自発的な提案も多いそうです。男性の「読みメン隊」という読み聞かせの方々もいらっしゃるそうです。

・館外返却ポストは?
 市内12カ所。今年度中に13カ所になります。公的施設や書店に設置しています。

・大人向けイベントは?
 大人の趣味活として、ビジネスセミナーなど定期的な講座を開いています。
 慶応大学のビジネスサテライトの講座をライブ中継したり(産業振興財団、商工会議所との共催)、関西学院大学のゼミと協力してビブリオバトルを開催したりしています。

・リクエストは?
 明石市民に限るという40年来のルールを踏襲しました。リクエストを押さえることでより多くの方に利用してもらえると考えているとのことです。

・困っていることは?
 書庫に本を取りに行く際に利用者をお待たせしてしまうこと。
 エスカレーターとエレベーターが近いうえに通路が狭いこと。混雑を緩和するため、閲覧室利用者は先着順ではなく抽選に。
 移動図書館の基地を旧館に残していること。新図書館に移動図書館を横付けできないので職員が運搬しているそうです。



館長さんは以前は神戸市立西図書館の館長さんだったこともあり、私たちの何人かとは顔見知りです。笑顔が素敵な館長さんの下、図書館の基本的な機能を強化しながら、まちづくりの中心となるべく図書館を運営されています。
市民参加型の図書館としてますます発展されることでしょう。

皆さんもお隣の図書館を訪ねてみませんか?





スポンサーサイト

埜納タオ氏講演会「図書館との出会い」ご報告

埜納タオさんの講演会を無事終えることができました。
お忙しい中、私たちの依頼を受けてくださった先生にお礼を申し上げます。
滋賀や京都、和歌山から来てくださった方もありました。ありがとうございました。

日時:2017年9月30日(土)14:00~16:00
会場:兵庫県立生活創造センター
参加人数:44名


埜納さんは「夜明けの図書館」の主人公葵ひなこを落ち着いた感じにしたような、清楚で爽やかな方です。
柔らかな素敵の声で、丁寧に4つのポイントに分けてお話しくださいました。


CIMG4057.jpg

1.漫画「夜明けの図書館」について
そもそも、レファレンスサービスをテーマにすることは編集担当者のアイデアだったそうです。それまではごく普通の利用者だった埜納さんは、図書館の取材を始められました。そこで〝司書は言葉にできないあいまいなものをすくいあげて回答を導き出すリサーチの専門家〟であり、〝レファレンスサービスとは利用者個人の思いに触れるサービス〟なのだと気づかれました。
図書館の機能、司書の仕事を漫画にして読者に伝えるため、登場人物のキャラクターや立場も綿密に作りこまれていった様子も、詳しくお話しくださいました。

CIMG4053.jpg


2.漫画の制作、協力
「夜明けの図書館」に出てくるエピソードは実話なのかと、皆さん気になりますよね? 取材で聞いたことは確かに実話なのだけれど、それはあくまでもヒントにして、埜納さんの思いも込めたフィクションなのだそうです。

国立国会図書館のカレントアウェアネスにインタヴューが掲載されたことときに協力者を募ったところ、二人の方が名乗り出てくださり、リアリティとクオリティを支えてくださっているそうです。フィクションであっても本当にあったことのように臨場感があるのは、埜納さんの細やかな取材と想像力と創造力、そして専門家の協力があってのことなのですね。

CIMG4054.jpg

3.さまざまな図書館をめぐって
多くの図書館を訪れていらっしゃる埜納さんは、ロビーに掲示されているイベントのお知らせを見て、その地域の暮らしや住んでいる人たちを想像されるそうです。図書館それぞれに特徴があり、それはその地域の特性を映し出しているということなのでしょう。

紹介してくださったのは次の4館です。
土庄町立図書館
 YAコーナーにノートがあり、子どもたちの書き込みひとつひとつに図書館員さんのお返事があり、親身になってくれる大人の存在を感じる。

恩納村情報文化センター
 琉球音楽が心地よく流れ、カウンターの方の笑顔が気持ちいい。

伊丹市立図書館ことば蔵
 読書犬のイベントは市民の提案。聴覚診断士の相談の受付も。
 市民と連携し、市民の提案を実現する体制が組まれている。

小野市立図書館
 (ヤングアダルト(YA)コーナーをYYコーナーと呼んでいる。中高生からなる図書館文芸部が中心となって運営。
 YA世代だけではなく、多年齢層の読者が楽しんでいる。


4.理想の図書館をめざして
11月に出版予定の「夜明けの図書館」第5巻についてお話しくださいました。
埜納さん初めての長編もあるそうです。図書館が多様性を認める場であること図書館には長く続けられる職場環境が必要であることを伝えたいとおっしゃっていました。第5巻を読むのが楽しみです。

CIMG4058.jpg


難しいテーマを取り上げて、投げ出したくなることもあるのだとか。それでも、物語の力を借りて「夜明けの図書館」が理想の図書館像でありたい、との思いで創作を続けていらっしゃるとのことです。


あらかじめ質問を知らせてくださいとのことだったのですが、講演の中で私たちがお届しておいた質問にすべてお答えくださいました。本当にありがとうございました。
そうそう講演前にご挨拶をしたら、5年半も前にお会いしたことを覚えていてくださいました。ほんの少しお話しただけなのに。
このような誠実なお人柄が作品にも、登場人物にも表れていて、多くの読者をひきつけているのですね。これからも素敵な作品を楽しみにしています。





参加者感想(一部抜粋)
たくさんの熱い感想をいただきました。あまりに多すぎてすべて書ききれませんが、埜納さんにはすべてお渡ししています。

・「夜明けの図書館」を読んで、初めてレファレンスを知りました。

・ご紹介いただいた図書館、すべて行ってみたいと思いました。

・先生の図書館員や図書館への愛が伝わってきてますます続巻が楽しみです。

・講義やレポートで文献がいるけどどう探したらいいのかわからず、結局見つからなかったことが多々ありました。自分にとってレファレンスサービスが求めていたものでした。

・田舎では本や図書館といった資源が乏しいです。都会と変わらない質のサービスや資源があったらいいなと思います。利用者、市民の側からの投げかけも大事なんだなと思いました。

・大学図書館ではどうしても研究・教育というテーマが前に出て、蔵書、サービスもそれに偏ったものになってきます。公共図書館のレファレンスのようにその人自身にスポットを当てながら行うサービスが大学図書館でもおこなっていけたらと思います。(特になんで勉強しているのかや就職で悩んでいる人に向けて)

・レファレンスは利用者の強い味方です。一人では思いもつかない分野、方面から「解決」へと導いていただけるのはありがたいことです。

・公共図書館のシリーズが終わりましたら、学校図書館の司書の漫画も描いてもらえるとうれしいです。

・おもてに出ることは少ないのですが、とても重要な市民サービスを提供する場、そして人をこれからも描き続けてください。

・公共図書館で嘱託職員として勤務していますので、4巻の小桜さんの気持ちがよくわかりました。
・丁寧な取材に基づいた作品づくりがなされていることに感動しました。

・「司書は本の探偵!」いい言葉です。

・「夜明けの図書館」のことは当館のレファレンス協働データベースを取り上げてくださっていることをきっかけに知りました。公共図書館に勤めている母にもオススメしております。
・夜明けの図書館の始まりからこれからまで、さらに先生ご自身の図書館への想いまでうかがえて一図書館員としてとても嬉しく思いました。

・ひなこの熱い思いにパワーをもらい「いろいろあるけどまたがんばるか!」と元気をもらっています。

・「夜明けの図書館」の中の「本と人をつなげる仕事」「どんなレファレンスもどんな内容であれ真摯に受け止めて一緒に学ぶ姿勢が大切」という言葉が好きで、この言葉を書いたメモをいつも持ち歩いています。



追記
 10/11  誤入力、変換ミスがありましたのでその部分のみ訂正しました。


読書会のご案内(第15回KOBEブッククラブ)神戸で読書会しています

すっかり涼しくなりました。
涼しくなりすぎて体調を崩してしまいました…。皆さんは大丈夫ですか?

9月30日に開催予定の「埜納タオ氏講演会・図書館との出会い」を控えています。申込みいただいている皆様、私のように体調を崩されることなく、当日神戸でお会いしましょう! お待ちしています。
埜納タオ氏講演会ご案内
まだ少しお席があります。


さて、恒例の読書会「KOBEブッククラブ」も15回目です。
テーマは秘密
どんな秘密を教えていただけるのでしょうか? 楽しみにしています。
前回までに紹介された本の感想も持ち寄りましょう。
会員でなくても、初めてでも、どなたでも参加していただけます。お気軽にお越しください。

日 時   平成29年11月4日(土曜日) 14時~16時
場 所   神戸市立婦人会館 4階 あじさい
参加費   100円        定員  20名
参加申込  お名前、連絡先を明記の上、下記までお申込ください。
E-Mail:toshokan-net@live.jpまたは Fax: 078-997-1981(大西)
         ★会場の変更等、お知らせする場合があります


第15回チラシ


9月例会

9月8日(金)の例会報告です。

講演会、ブッククラブは会員外の皆さまにも参加していただけます。
お申込みお待ちしています。

①埜納タオ氏講演会について
  9月30日開催の講演会の詳細は↓をご参照ください。
  まだお席はございますので、どうぞご参加ください。
  埜納タオ氏講演会ご案内
 
  当日の役割分担、集合時間等確認

②あかし市民図書館見学会について
  10月13日(金)15:00~に決定
  集合時間、場所を確認

③要望書について
  要望内容詳細を検討

④第15回KOBEブッククラブについて
  11月4日(土)14:00~ 婦人会館にて
  テーマ「秘密」
  進行役決定
  近日中に当ブログにご案内を掲載します。参加お待ちしています。

⑤機関紙執筆者について
  各記事執筆者確認



講演会、見学会、ブッククラブと予定がたくさん! 準備に携わってくれている会員の皆さまお疲れ様です。ありがとうございます。



8月例会

図書館員さんとの交流会と同じ日(8/18)の午後、8月の例会を行いました。

私は所用で冒頭の30分しか参加できませんでしたので、とりあえずの記録です。
毎回、書記が記録を作成していますので、それが出ましたら追記します。

①図書館見学会について
  候補日決定
  図書館との交渉は引き続き代表がおこなう。
  図書館への質問事項の打ち合わせ

②図書館がおこなった三宮図書館利用者アンケートについて
  ARG社に委託 ヒアリング調査もしている
  7/20開催図書館協議会の配布資料にあるので確認のこと

残りは後日…



26日に書記の記録が出ましたので追記します。

第5期第3回神戸市立図書館協議会の報告(7/20開催)
 
中央図書館員との交流会の報告

埜納タオさんの講演会に関して
 来月の例会で役割など詳細を決める。

第15回KOBEブッククラブ(テーマ:「秘密」)に関して
 日時:平成29年11月4日(土曜日)
 


最新記事
最新コメント
カレンダー
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
カテゴリ
プロフィール

図書館ネット

Author:図書館ネット
一緒に図書館を楽しみましょう!

最新トラックバック
月別アーカイブ
カウンター
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

RSSリンクの表示
検索フォーム
リンク