3月4日(金)にKOBEブッククラブをZoomにて開催しました。参加者は7名です。
今回のテーマは
愛。壮大なテーマです。
テーマが大きすぎて皆さんご苦労されるかと思っていましたが、全然そんなことはありませんでした。
たくさんの本と、その本を選んだ皆さんの思いであふれた読書会になりました。
紹介された本の数々です。
・
宝石の声なる人に (プリヤンバダ・デーヴィー著、岡倉覚三(大岡信訳))平凡社
・
ベンガルの憂愁―岡倉天心とインド女流詩人(大原富枝著)福武書店
・
モエ2021年1月号「絵本で愛を贈る」白泉社
・
推し、燃ゆ(宇佐見りん著)河出書房新社
・
牧師たちの物語(ジョージ・エリオット著)彩流社
1.エイモス・バートン師の悲運 小野ゆき子 訳
2.ギルフィル師の恋 池園宏 訳
3.ジャネットの悔悟 石井昌子 訳
・
オネーギン(プーシキン著 池田健太郎訳)岩波文庫
・
歌劇「エフゲニー・オネーギン」 チャイコフスキー作曲
出演:ストヤノヴァ、キーンリーサイド
演出:カスパー・ホルテン コベントガーデン王立歌劇場ライブ
・
愛蔵版 みどりのゆび (モーリス・ドリュオン作 ジャックリーヌ・デュエーム絵
安東次男訳)岩波書店
・
ハコの牧場 (北村恵里著)福音館書店
・
お話を運んだ馬(I.B.シンガー作 工藤幸雄)岩波書店
・
飛ぶ教室 (エーリヒ・ケストナー作 高橋健二訳)岩波書店
・
愛するということ(エーリッヒ・フロム著 鈴木晶訳)紀伊国屋書店
・愛について語るときに我々の語ること (レイモンド・カーヴァ―著 村上春樹著訳)中央公論新社
・
愛という名の支配(田島陽子)新潮社

長編小説、短編小説、児童書に書簡集、哲学書。
そしてオペラ台本にそのオペラの上演DVDまで・・・。
男女の愛あり、友情あり、愛に満ちた家族があり、どこのだれとも知れぬ人たちへの愛もあります。
戦禍の情報が行きかう不安と、戦争そのものへの怒りの中で、偶然とはいえ「愛」というテーマで話し合うことができました。
そして、それぞれのみなさんのその本に対する「愛」を受け取りました。
最後に、お申込みいただいたメールを見落とし、ご参加いただけなかった方がいらっしゃいました。お詫び申し上げます。申し訳ありませんでした。見落としの原因は迷惑メールフォルダの確認不足でした。今後このようなことがないようにしっかりと確認いたします。
この度は本当に申し訳ありませんでした。
次回は7月。テーマは「詩集」です。楽しみです。
紹介された本は図書館蔵書検索サイト「カーリル」の図書館ネットのページにある“読みたいリスト”に載せています。そのリストから簡単に神戸市立図書館の蔵書検索サイトに移れて蔵書状況がすぐにわかります。過去のブッククラブでの紹介本は“読んだリスト”に移動しています。こちらもワンクリックで蔵書検索ができます。初めての本、初めての作家に出会うためにもご利用ください。
(申し訳ありませんが、IDおよびログインパスワードは図書館ネット会員のみにお知らせしています)
参加者感想
・多彩な内容で勉強になった
・読書愛にあふれた「愛」の本が揃い、図書館に早速予約しました。幅広いジャンルから、それぞれの好きなものが垣間見えて面白かったです。オペラの紹介もあり、食わず嫌いでいましたが、かじってみようかと思いました。
・「愛することは技術」には、的確な解説で理解が深まりました。
・Zoom開催ならではで、手元にある本をさっ!と示していただけて、これも面白いと楽しかったです。充実した2時間、あっという間でした。
・好きな本を紹介することはどこか気恥ずかしいものですが、自分をさらけ出したお話の方が面白いことも確かです。今日はI.B.シンガーが紹介されてうれしかった。『お話を運んだ馬』の裏表紙の挿絵(マーゴット・ツェマック)は『愛』そのものです。
・「愛」と言う言葉をどう捉え、どう感じるか・・選書することは人生を振り返ることかもしれませんね。
・今回は、家族や子ども時代への深い愛情を感じた作家を思い出して選びました。また、参加者の方々の作品への「愛」を感じる時間を過ごすことが出来ました。そこには様々な「愛」が登場し、新たな読書欲が芽生えました。次の読書会のテーマが頭を駆
け巡っています。
・「愛される」のではなく「愛する」ことが愛の本質。愛するためには自我の確立と信念が必要。受け身ではなく能動的に考え、だれかから見た「私」ではなく「私が私であること」を信じられるようになるために、「私」は生きている。そして、私が私であることを信じられるようにならなければ本当に人を愛することはできない。学生時代から考えていたことを再確認できました。