FC2ブログ

講演会「本を届けるー出版の世界と図書館」に行ってきました

遅くなってしまいましたが、感想を書いておきたいと思います。

10月21日(日)神戸市立中央図書館で開かれた講演会。
第1部 「神戸で本を作るということ」
  講師/奥間祥行氏 (図書出版エピック代表取締役)
  コーディネーター/湯浅俊彦氏(立命館大学文学部教授)
第2部 トークイベント「本の未来を拓く書店と図書館」
  パネリスト/奥間祥行氏
        福嶋聡氏(ジュンク堂書店難波店店長、
            1982年~1988年サンパル店勤務)
        松岡健氏(神戸新聞文化部長)
  コーディネーター/湯浅俊彦氏



多くの方が参加した今回の講演会。当会からも数人参加しました。
第1部では出版社がどのように企画を立て、製作し、販売するのかを具体的にお話していただきました。
地元の問題を取り上げるのが地元出版社の使命であり、社会的責務だとおっしゃる奥間さん。「出版社は著者の口を借りて自らの考えを世に出す」との言葉が印象的でした。
図書館との関係においては、図書館においてもらえれば1冊の本が何人にも読んでもらえ、認知度も高くなる。最低5年は読んでもらえるもの、図書館においてもらえる内容のものを作っているとのことでした。

第2部では、出版社、書店、読者とそれぞれの立場から、本を語られました。
ジュンク堂サンパル店ができるまでは、神戸には専門書店がなかったそうです。なぜか、神戸では本は売れないといわれていたとか…。(書店が少ないから売れなかっただけでは? と感じましたが、いかがでしょう)
確かにサンパル店は専門書が多かったですね。私は結婚して神戸に来たので、学生時代は梅田の旭屋に通っていましたが、夫はサンパル店でないと本が手に入らないといつも言っていましたっけ。海図なんかも置いていたはずです。

神戸には出版社が少ないことも指摘がありました。どれくらいの出版社があるのか、どれくらいあれば少なくないのかはちょっとわかりませんが、劇場の少なさもよくいわれます。大きな劇場も、小さな劇場も少ないですね。大坂が近いという立地のためでしょうか。文化への関心が低いというわけではないと思うのですが…。

書店がない自治体が増加している中ですが、神戸でも多くの書店が姿を消していっています。電子図書の台頭もその一つの原因なのかもしれませんが、誰かと分かちあう読書には紙の本が良いのだとのお話をされていました。書店主との会話から次の本を紹介されることもあったが、書店がなければそんなことも起こらない。書店に行ってみたら本との出会いがあったというのが、書店の良さだと。私たち世代はデートだって書店でしたから、なんとなく本屋さんに行って、ぶらぶら歩いて本に出会うというのは体験してきています。ああ、今はそんなこともなくなっているんだなと思いました。

新聞社の方が、企画を考えるときは図書館に出向くとおっしゃっていました。図書館には多くの積み重ねられた情報があるのですものね。

湯浅さんが会場の皆さんに質問。「本はお買いになりますか?」
図書館利用者が大半だったと思いますが、本を買うという方がほとんどでした。読書好きの皆さんは、書店と図書館の両方をうまく使い分けていらっしゃるようです。

新しい文化・時代の空気感を味わえる書店と、これまでどういう文化が積み重ねられてきたががわかる図書館。意識的に分野をずらすことで共存していけるのではないかとのお話に、皆さん納得の表情でした。
読者代表という立場でパネリストをしていらっしゃった松岡さんが「出版社には出版社の志、書店には書店の志があるように、読者にも読者の志がある」とおっしゃっていました。本を買うのは読者の志なんだと。

神戸市立図書館協議会で協議されてきた書店・出版社と図書館の連携。
図書館長のあいさつの中でも「湯浅先生のご尽力で」と何回も言及されていました。これまでも出版社との連携は試みられてきましたが、今回のイベントでさらに継続的に連携が進みますように。私たち図書館利用者、読者も志を持って、図書館、出版社、書店を応援していきたいと思います。


スポンサーサイト



最新記事
最新コメント
カレンダー
09 | 2018/10 | 11
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -
カテゴリ
プロフィール

図書館ネット

Author:図書館ネット
一緒に図書館を楽しみましょう!

最新トラックバック
月別アーカイブ
カウンター
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

RSSリンクの表示
検索フォーム
リンク