現在の「望ましい基準」が告示されたころのこと・・・拡大教科書のことなど

平成13年当時の文部科学大臣は遠山敦子さんでした。文部省に女性初のキャリア官僚として入り、文化庁長官をなさったこともありますね。
遠山元大臣と言えば、拡大教科書の無償化の実現に尽力してくださった大臣として記憶しています。元衆議院議員の肥田美代子さん(現 文字・活字文化推進機構理事長)が中心となって、弱視者の当事者団体の訴えを熱心に聞き取り、国会で取り上げてくださいました。遠山大臣の答弁を聞いたとき、これまで閉ざされていた厚いドアが「ぎぃーっ」と音をたてて開き始めたと思いました。

その後、多くの関係者の理解と尽力により著作権法も改正され、教科書バリアフリー法も成立し、今年度は小中学校のすべての教科書が拡大され(しかも3種類の文字の大きさがあります!)無償配布されるに至りました。
当事者団体が国会議員への働きかけを始めた2000年当時、こんな日がこんなに早くやってくるとは思いもしませんでした。人が足りないと悲鳴を上げていた教科書ボランティアのみなさんが、依頼がなくて困っているなんて!
もちろん、まだ用意された教科書では見えにくい子どもたちがいてボランティアが必要ですし、高校の教科書の問題は残されているのですが・・・。

改正著作権法では、司書を置いている公共図書館が拡大写本をつくる際にも著作権フリーとなりました。これは図書館職員が製作する場合だけでなく、図書館が主体となってボランティア団体が作る場合も含まれます。
(ボランティア団体が主体になって作成また提供することはできません。その場合は著作権使用許諾が必要です。)
ご参考までに、政令の概要を載せておきます。

著作権施行令の一部を改正する政令の概要

拡大教科書をつくっていたボランティアの中には、公共図書館で拡大写本作成に取り組むところも出てきています。学校の教科書を作るのとはまた違った難しさがあり、主体となる公共図書館の司書の皆さんとの連携が必要でしょう。
利用者(ここでは弱視の当事者)と図書館とボランティアが力を合わせて、図書館の蔵書である拡大写本を作っていく仕組みがあるといいですね。



関連記事
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

最新記事
最新コメント
カレンダー
10 | 2017/11 | 12
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 - -
カテゴリ
プロフィール

図書館ネット

Author:図書館ネット
一緒に図書館を楽しみましょう!

最新トラックバック
月別アーカイブ
カウンター
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

RSSリンクの表示
検索フォーム
リンク