機関紙11号から

機関紙「神戸・図書館ネットワーク」第11号を発行しました。

「展示拝見」を転載します。


=展 示 拝 見=
   あっと驚くアール・ヌーヴォー
                   
 5月の中央図書館の展示は、「めぐる花々―アール・ヌーヴォーを中心に―」というものでした。何とモダンで美しいテーマ!と思わず足を止めました。
アール・ヌーヴォーといえば、ガレのガラス花瓶だとか、スペインの建築家ガウディの建物を思い出しますが、めぐる花々とは・・・どういうこと??
 そもそもアール・ヌーヴォーとはフランス語で新しい芸術を意味して、19世紀末~20世紀にフランスを中心にヨーロッパで流行した芸術様式で、例えばつる草のように流れるような曲線が特徴だそうです。この新しい芸術様式にジャポニズムが影響していると言われています。
 日本では、19世紀末に開国以前から長崎商館や外国人によって海外に輸出されていた日本の美術品、例えば浮世絵などは、万博を機にジャポニズムと呼ばれて注目を集めます。ジャポニズムの流行は印象派の画家に影響を与え、アール・ヌーヴォーを生み出す原動力となったということです。展示されていた「タンギーじいさんの肖像」(ファン・ゴッホ)の背景には浮世絵が描かれていました。また「ラ・ジャポネーズ」(クロード・モネ)に描かれているのは、ちょっと違和感を感じるような和服姿のフランス女性でした。外国の人の目に日本がどう映っていたかが垣間見える気がします。
 新しい芸術・アール・ヌーヴォーの装飾様式は、建築から家具、ポスターや印刷物にまで広がりました。今回のテーマの“花”について、展示では、夏目漱石の『三四郎』の表紙はバラの装飾花で、『虞美人草』はケシの装飾花で装丁されていました(明治42年春陽堂)。早々に日本にも取り入れられていたのですね。
 しなやかな曲線が果てしなく続き、あでやかな色彩で生命感あふれるデザインと言えば、今では誰でも1つや2つは思い浮かびますが、元をたどればおもしろいものですね。                             (井上)

   

   (2013年6月14日発行 機関紙第11号より)

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