講演会「図書館がデザインする協働と参画」 報告

神戸・図書館ネットワーク主催講演会を開催しました。

 今、公共図書館を考えるPart4
図書館がデザインする協働と参画

講師は渡邉斉志さん(国立国会図書館関西館・元石狩市民図書館長)、29名の参加でした。


神戸・図書館ネットワーク 講演会「図書館がデザインする協働と参画」 ご案内



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神戸市立中央図書館は12月2日からの耐震化工事の直前で、大変な忙しさの中、数名の司書さんが参加してくださいました。
若い行政職員の姿もあり、神戸市の地区館や他都市の図書館職員の方、遠く和歌山、姫路からの参加もありました。議員さんや一般市民も…。
参加人数は多くはありませんが、様々な背景、立場の方にお集まりいただけたこと、ありがとうございました。

冒頭の代表挨拶でも言いましたが、「行政と市民が手を携えて図書館をよりよくする」という図書館ネットの目的からいっても、
何よりもうれしいのは、私たちの講演会に図書館職員、行政職員、市民が集って、「図書館を考える」時間を共有できたことです。

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渡邉さんの講演はテンポよく始まりました。
自己紹介では「ネコがすき」「得意料理は豚の角煮」「実はスウィーツサークルのキャプテン」などなど…。
会場の雰囲気が和らぎます。

そして、本題へ。
今回のテーマは
「図書館は、地域にとってどんな意味を持つのか?」を考えること

図書館法では県、市町村は図書館を作っても作らなくてもよいし、所管もまちまち、設置条例も様々。
だとしたら、自分たちの町にどんな図書館が必要なのかは
それぞれの町の市民が考えなければならない
  (これ、大事ですよね!)

図書館の利用登録は市民の約3割。利用者増の努力をしても市民全員が利用することはない。
利用しない市民にとっても意義のある図書館の役割は?(税金で図書館を運営することは本当にOKなのか?
  (これ、いつも問題になる点です)

図書館は優れたサービスと優れた方法での運営で、まちづくりに貢献できる。それは、町全体の計画の中で整合性が取れた形で図書館が何をするのかということ。
図書館が主役ではなく脇役として活躍することができる。
図書館がイベントをするのは図書館のアピールが目的ではなく、図書館が持っている資源(建物、蔵書、人材)を活用する場である。
  (渋くてカッコイイ脇役になれってこと?)

忘れてはいけないのは、市民の税金を使って町は何をするのかであり、その中で図書館は何をするのか。
  (公的施設なんだからね! そうであるべきなのでしょう)

図書館運営にはもちろん専門家が必要だけれど、プロセスも市民に公開し、市民と職員とが対話することが大切。
「図書館=市民協働の最前線」ということが役所全体で十分理解されればまちづくりに大きく貢献できる。
まちづくりに関わることを喜びとする市民が増えればもっとよい町になる
  (そのとおり! 図書館を舞台にした市民協働でまちづくりに関わる喜びを市民の手にってことですね)

「税金に見合ったサービスを受けられる町」になること、それは自分にできることでまちづくりに関わり単なる消費者ではない市民が増えることにつながる。
  (図書館利用者は消費者ではなく、図書館のつくり手! と図書館ネットは言ってきたけれど、市民は消費者ではなくまちづくりの担い手ってことだったんですね。)



と、ここまでが約45分。ここからは質疑応答です。(本編より質疑応答の時間が長いのは初めてです)
・石狩市民図書館での市民協働の具体例について
・東北大震災の時石狩市民図書館が名取市立図書館の支援に赴いたことについて
・武雄市図書館について

などの質問に丁寧の答えてくださいました。

石狩市での活動はパワーポイントを使って詳しく説明があり、石狩の町にすっかり溶け込んでいらっしゃった様子が伺えました。石狩市を去る際、最後の一ヶ月に23回の送別会に出たというエピソードにはびっくり。
今でも石狩の皆さんとお付き合いがあるそうです。そういえば今年の夏「石狩に行ってきました」とおっっしゃっていたことも思い出します。

武雄市図書館については今までにない切り口での説明がありました。
マスコミやSNSを使うことは、リーダーシップの下迅速に政策を実現することには有効だが、市民が主体的に関わることにはなっていない。長期的に成長し続けるには市民と行政職員との信頼が不可欠で、図書館が貢献できるのはこの部分であるとのことでした。

全体を通して、「まちづくりには市民の主体性が重要で、図書館の役割はまちづくり全体の中にあり、図書館は市民が主体性を持ってまちづくりに貢献できる場である」というお話だったと思います。図書館職員は行政職員であることをもっと意識すべし!というお話でもありました。

図書館職員、行政職員、市民それぞれがお互いにしっかりと向き合って、協働してまちづくりをしていける、そんな神戸市にしていきたいと思います。

講師の渡邉斉志さん、参加してくださった皆さん、どうもありがとうございました。

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参加者の感想から(一部抜粋)
・図書館が市の施設(役所)だというイメージはあまりなかったが、具体例をお聞きして図書館と市民とのつながりに明るいイメージができました。

・行政も「まちづくり」といいつつなかなか旧来のやり方を変えられずにいます。まずは人間関係を築くことからですね。

・“図書館にでききること”の視点からまちづくりに関わられた具体例が魅力的に伝わってきました。

・「まちづくり」と「図書館」は切っても切れない関係だと明確な表現をして頂け、すっきりしました。

・すばらしい取り組み事例を拝聴でき楽しかったです。

・学校司書として公共図書館と密接なかかわりを持って、生徒の図書館利用の土台作りをより一層行っていく必要があると感じました。

・図書館が多様化していると感じました。

・市民がまちづくりに喜びを感じるようになること、またその場が図書館であることがよいまちづくりにつながるというお話が心に残りました。

・図書館ができることはまだまだある。何ができるか、何が必要とされているかよく考えて実現していきたいです。

・勉強にもなったし、ワクワク感も増しました。

・大都市の図書館でできることは何なのでしょう。自問しています。

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