「ジャーナリスト出身の館長が見た図書館」

「2014年度兵庫県私立学校図書館協議会第二回研修会」に参加してきました。(10/22 於:私学会館)

講師は武庫川女子大学付属図書館長・教授河内鏡太郎さんです。元読売新聞大阪本社専務さん。グリコ森永事件、朝日新聞阪神支局襲撃事件、阪神大震災、池田小事件など数々の事件・事故と向き合ってこられた方です。図書館長としては異例の経歴といえるでしょう。

KOBEブッククラブに参加してくださった学校司書さんから図書館ネットにご案内をいただき、どんなお話が聞けるのか楽しみにしていました。


改装前には学生の姿はまばらだったそうです。それは、楽しくないから。カウンターの職員が怖いという学生までいたとか…。それが今では入館者は170~200%増となり、付属高校生の利用も増加しているそうです。

新聞社にいらっしゃったころから、徹底して「現場主義」の河内館長は、最大のステークホルダーは学生との考えから徹底した学生目線で、研究中心主義からの変革を始められました。
内装や照明などは工事関係者と学生のワークショップで
おしゃべり可、食事可、スマホ充電可、WIFI利用可! フィッティングルームまであるそうです。驚きです。
そのすべてが学生との会話の中から生まれたとのこと。「管理型」から「サービス提供型」への変換です。
これが館長がおっしゃる「現場感覚」「入館者と向き合う」ということなのでしょう。

さらに、図書館は行動し、主張します。
館長自らホームページに「愛と勇気の図書館物語」というコラムを月一回連載。
卒業生である湊かなえさんや高殿円さんらの作品を網羅。
武庫川スタイルのビブリオバトルを開催。
学生の要望が多かった女性作家の小説をそろえたコーナーが大ヒット。
…と企画が目白押しです。

図書館は保存する機関であることから、「風化と戦う図書館」として「震災コーナー」を常設しています。
被災し亡くなった卒業生の自宅瓦礫跡から見つかった卒論、万年筆などを展示し、新入生には必ず見てもらうそうです。

教授陣にも好評だというアクティブラーニング・スタジオは、これまでの授業のかたちを一変させ、新たな学びの空間になりました。

学生たちは、改装後も図書館の運営にかかわっています。
委託企業である紀伊国屋と話し合いながら展示レイアウトを考えたり、編集のプロと武庫女ムック本を製作出版したり。ユニフォームはインテリア専攻の学生たちが考えたオリジナルだとのことです。

お話しを聞いていると、「カフェ de 図書館」の雰囲気ですが、実は(当然ですが)大学図書館として重要な研究に必要な書籍、場所はしっかりと確保されています。おしゃべりや食事ができる部分と静かに学習できるサイレントゾーンがきちんと分けられているのです。

11月には改装後1年を迎え、学生の議論を中心に改装に関わった企業が全社参加して、検証シンポジウムを開くそうです。「検証」は必ず必要とおっしゃる館長は、すでに次のことを考えていらっしゃるようでした。

司書課程をすべて図書館で受け持つことにしたという、武庫川女子大学付属図書館。司書にも視野を広げ行動することを求めています。現在、地域貢献として何ができるか、学生とともに検討中だそうです。


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