伊丹市立図書館 ことば蔵 見学会

10月30日、会員8名で訪ねました。
多くの職員の方々が長時間、丁寧に説明と案内をしてくださいました。本当にありがとうございました。

「誰もが気軽に訪れて交流することができる『公園のような図書館』」を基本コンセプトに、2年前に移転改築した図書館です。

ことば蔵玄関

もともとは剣菱の蔵跡だったという「ことば蔵」。周りの街並みにも江戸時代の雰囲気がそこはかとなく漂っています。

この本館のほかに東西南北4館の分館分室があるとのこと(内2館は地元NPO による指定管理)。人口約20万人にこの施設の多さです。市内各所から自転車や徒歩で図書館に行けるのは羨ましい。

「ことば文化都市」を標榜し、「本の森構想」のもと、この図書館はできました。図書館機能の強化はもとより、人と人とが語り合い。ふれあい、学ぶことができる交流機能と、歴史・文化を発信、体感する機能を併せ持っています。
私たちが考える図書館の枠を飛び越えた、新しい形の市民交流センターです。

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入ってすぐに驚くのは、その広さです。余分なものがなく、様々な用途に利用できる交流フロアが1階を占めています。
ここでは、様々なイベントが開催されます。
会議室や多目的室の多さ、広さにも圧倒されます。まさに、交流センターですね。1階にはそれらとは別にこじんまりした「ぎょうじのへや」もあります。おはなし会や紙芝居の会はここで行われます。

図書エリアは2階、3階です。ゆったりした書架配置。面出しを多用したレイアウト。特に絵本は表紙を見せてあることで、きっと子どもたちが手に取りたくなることでしょう。この日はボランティアの方が二人いらっしゃいました。おはなし会ボランティアではなく、子どもたちが読んでほしい本を読んでくれるのだそうです。見守りの役割もしていらっしゃるようでした。

自動貸出機
自動貸出機です。一度に10冊まで読み込めます。

児童返本機
こちらは自動返本機の裏側。ぽんぽんと落ちてくる本は、職員の方がすかさず回収し、再度確認をされるそうです。
落ちてくるときに、本が開いてしまうこともありますが、素早く回収されるので痛みは少ないようです。

ヤングアダルトコーナー
ヤングアダルトコーナーは市内4校の高校生たちが選書、配架、レイアウトなど丸ごと企画しています。
高校の読書指導員の先生も一緒に参加されているそうです。

学校との連携も以前から積極的です。各学校の図書担当職員との連絡会が毎月1回行われています。それとは別に読書指導員会議も毎月1回開催されます。こちらは当初有志による時間外の活動でしたが、現在は勤務時間内に行われ毎回ほぼ全員が参加されるとのこと。
子どもたちに本を届けることは公立図書館では限界があるため、学校への団体貸出しを通じて本を届けるのだとおっしゃっていました。

図書修理ボランティアを図書館で養成し、簡単な本の修理はその方たちが担っているそうです。しっかりとした知識と技術を身に着け、その技術を使ってボランティアをする…素敵なボランティアの姿です。現在は初級講座を修了した方たちですが。今後さらに技術を磨く講座を開くことも考えているとのことでした。

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ことば蔵の企画を練る「運営会議」決まった委員はなく、誰でも参加してアイデアを出すことができます。
自分のアイデアが多くの人と練り上げられ実現していきます。

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毎月のイベント案内。毎月平均10件の催事があるそうです。この中に運営会議企画もたくさんあります。

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昭和初期に伊丹に私立図書館を作った小林丈吉氏が発行していた「伊丹公論」。今回の復刊では市民が編集をしています。


そして、私たちを魅了した「ブックカルタ」。これも市民のアンケートを基に作ったのだそうです。みんなのおすすめ本がこんな形になると「読んでみたい!」と思いますよね。

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絵札です。対象年齢やジャンルもさまざま…というところがいいですね。

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上部が読み札です。絵札の裏には作者や出版社、ページ数も。


ことば蔵ができる前、旧図書館の時からの地道な活動があればこその現在だと思います。が、現場の努力だけではここまではできないのではないかとも思います。やはり、伊丹市全体で、文化・歴史・教育を中心に市の活性化を進めようとした結果なのではないでしょうか。

運営会議は毎回盛況だそうです。交流フロアはいつも市民が集っています。そんな中、図書館協議会の市民公募は定員2名に対して1名の応募しかなかったり、傍聴する人がいなかったり…。ちょっと残念。
ことば蔵の中心にある図書館の在り方は、今後のことば蔵の発展にとっても重要な課題だと思います。
これほど「参加する」ことに喜びを見出している伊丹の方です。、きっと図書館そのものの運営にも深くかかわっていかれることと期待しています。

ああ、それにしても、伊丹市の人口は神戸市垂水区より2万人も少ないんですよ。それであの図書館。あの分館の数。そしてことば蔵にかかわっている市民の多さ。私たち、もっと何かできるはずなんだよな。なんか切なくなってきた。


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