つながる図書館~近畿公共図書館協議会研究集会~その1

「つながる図書館」といえば猪谷千香さんの話題の本です。

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私も購入し読ませていただきました。通勤の移動時間に読むためバッグの中に入れていたら帯が破れてしまいました…ごめんなさい。

その猪谷さんが基調講演をされる、近畿公共図書館協議会の研究集会がありました。主題はズバリ「つながる図書館」です。
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講演のタイトルは「地域の図書館の未来予想図」
事例発表は大阪市立中央図書館の和田さん、伊丹市立図書館(ことば蔵)の小寺さん、京都府立図書館の村瀬さん。
研究協議の司会は奈良県立情報館の乾さん。
“つながる図書館”にぴったりの顔ぶれです。神戸市立中央図書館からご案内をいただき、図書館ネット5名が参加しました。
東日本大震災後、自分の生活から図書館がなくなってしまったらどうなるんだろうと考えたことがきっかけで、神戸大学付属図書館の震災文庫の取材をしたのが猪谷さんの図書館取材のはじまりだったとのこと。神戸とはご縁があったのですね。

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さて、猪谷さんの講演。

まず前提として、この10年で図書館界に起こったことをまとめたうえで、ご著書で紹介されていない図書館を含めて、それぞれの特徴をわかりやすく解説してくださいました。共通しているのは図書館の「外」とつながっていること。それは住民であったり、他機関であったり、他の図書館であったり。メディアとのつながりも重要です。

現在の図書館を取り巻く状況としては、教育委員会改革の動きと、図書館の首長部局への移管(’14年のLRG編集部調査では40自治体168館)という問題があります。どちらも図書館利用者にはピンとこないところですが、今後の図書館の在り方にかかわる問題です。

神奈川県立図書館で起こった問題と背景、そして残された教訓と課題についても詳しく説明がありました。神奈川県立図書館を考える会による「民間からの政策提言」は、私たちにとって自分たちの活動の方向を考える上で大きな示唆を与えてくれています。
図書館ネットには政策提言をするだけの知識も人材もありません。しかし、要求や反対だけをするのではなく、「図書館の担い手・つくり手」として、図書館とともに歩もうとこの会を立ち上げたのです。その姿勢は崩してはならないと思っています。

猪谷さんは日本の貧困化にも言及されました。家庭の経済状況にかかわらず、学習する機会を保障できるはずの図書館。その図書館に格差が生じてきているとしたら? 「図書館格差」を招かないためにも図書館生き残りの戦略が必要になってきています。そのためにはキーパーソンに図書館を理解してもらうこと、もっと
メディアに働きかけることが必要だと猪谷さんはおっしゃいます。それは図書館を利用していない人に情報を届けることにもなるからです。さらには財政的な裏付けを得ることにもつながっていきます。

最後に、質疑応答での印象的な一言を。
図書館のことは図書館だけを見てもわからない。
図書館は設備じゃない。


事例発表についてはまた明日。









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