つながる図書館~近畿公共図書館協議会研究集会~その2

12月10日に開催された平成26年度近畿公共図書館協議会研究集会から
猪谷千香さんの基調講演については昨日書きました。


神戸・図書館ネットワーク つながる図書館~近畿公共図書館協議会研究集会~その1



今日は事例発表についてです。最後の研究協議でのお話も含めて紹介します。

①書評漫才グランプリの取組
まず、司書さんお二人の掛け合い漫才でのSBR(書評漫才グランプリ)の紹介から始まりました。
大子連公開講座の折にも、SBRについてお聞きし、当ブログでも少し触れました。
http://toshokannet.blog10.fc2.com/blog-entry-248.html

大阪市立中央図書館の和田充洋さんはヤングコーナーを担当しておられます。10代の利用が少ないのはいずこも同じ。何とか中高生に読書の魅力を伝えられないかと、全国で初めての取り組みをすることになったそうです。

いかに上手に広報するかが大変だったとのこと。書評漫才という誰も見たことのないものを伝えるために、イメージキャラクターを作り、モデルとなる動画を作成したそうです。ハードルが高くなり過ぎないよう、動画は“そこそこの面白さ”にするという努力(!)もあって、応募は年々増えているとか。

規模が大きくなり運営が複雑化してきたことと10代の大幅な利用増加に結び付いていないのが課題だというお話でした。

②LTE(Local Toshokan Evolusion)でつながる図書館
2番目は伊丹市立図書館「ことば蔵」の小寺和輝さん
図書館ネットが先日見学に行った際の報告はコチラです。
http://toshokannet.blog10.fc2.com/blog-entry-254.html

伊丹市はことば文化都市として、図書館事業に伊丹市全体で取り組んでいます。
小寺さんは「つながる図書館」としての取組を
1、読書とつながる 
2、市民とつながる
3、まちとつながる
4、歴史とつながる
5、人生とつながる
の5つに分けて説明してくださいました。

ことば蔵では図書館部と交流事業部とが分かれているため、他の図書館のように図書館の日常業務との兼務ではありません。交流事業を展開する上では恵まれていると考えているが、ことば蔵内での意思の疎通が難しいという点もあるそうです。また、市民との連携はなかなかスムーズにというわけにはいかないようです。
小寺さんは司書ではなく、読書にもあまり親しんでこなかったそうです。だからこそ、どうすれば図書館を利用しない市民を図書館に呼び寄せられるかアイデアがわくとおっしゃいます。確かに専門職以外の視点も大切だと思いました。
それにしても交流事業の予算が150万円とは意外です。

今は仲間を集ってプライベートの時間に図書館訪問をしているとのこと。仕事への情熱を感じました。

③「図書館とつながる、図書館でつながる」
最後は京都府立図書館の村瀬奈奈さんです。
京都府立図書館

観光客がたくさん訪れる場所にある図書館です。
京都市立美術館の特設コーナーでは過去10年分の展覧会図録を開架で提供しており、美術館からは「うちの図書室」との言ってもらっているそうです。
京都市立芸術大学との連携では、シンボルマークやロゴタイプを作成してもらったとのこと。学生さんがデザインしたブックカバーはとてもかわいい動物柄です。HPからダウンロードできます。

京都大学「井戸端サイエンス工房」との連携事業はサイエンスカフェを図書館用にアレンジした参加型のイベントです。
ワークショップは異色の組み合わせの研究者2人のお話を聞くところから始まります。参加者同士のコミュニケーションを経て、読書へとつなぎます。これはかなり面白そうです。すごく参加したい!
詳しくはこちらをどうぞ。
http://www.library.pref.kyoto.jp/science/science_top.html#workshop


研究協議では、司会をされた奈良県立図書情報館の乾聡一郎さんが、3館とも若年層の利用を促す取り組みが多く、ゲーム性の高いイベントになっていると感想を述べられました。
コメンテーターの猪谷千香さんからは、図書館の機能拡張に伴って職員の職域が広くなっているとの感想です。

求められるものが多くなりすぎているのではないかと、私などはちょっと心配にもなっています。本来の図書館サービスを提供しながら、幅広い連携事業・交流事業も行っていくというのは、並大抵ではないでしょう。

事例発表者からは「イベントを通じて図書館を知ってほしい」との発言とともに「図書館の本当の使命はイベント開催ではない」との声も出ます。本末転倒にならないバランス感覚が必要だと感じます。


今回登壇された方は皆さんお若く、プレゼンもお上手でした。仕事への意欲が感じられます。図書館応援団としてはますます応援したくなりました。



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