図書館問題研究会全国大会(その1)

図問研第58回全国大会が7月10日~12日の3日間にわたって開催されました。
会場は神戸市須磨区のシーパル須磨です。

図問研第58回全国大会

図書館ネットは初日の実践報告・全大会、2日目の分科会・テーマ別交流会に参加しました。

その中から第2分科会:図書館の民営化「図書館に指定管理は似合わない」の様子を。

まず、帝塚山大学の中川幾郎先生が、そもそも民営化とは? というところからお話くださいました。
次に、ところざわ図書館の未来を考える会の後藤暢先生の報告、市場化テストを考える府民の会の脇谷邦子さんからの報告と続きました。

中川先生はこのブログで紹介した情報誌「地域づくり」の図書館の特集に原稿を寄せていらっしゃいます。

新しい図書館と地域づくり

直接お話を聞ける機会がこんなに早く訪れようとは思っていませんでした。
また、会場となった神戸市立国民宿舎須磨荘シーパル須磨の指定管理業者選定委員でもいらっしゃいます。
委員は公表されておらず、選定委員のお話を聞くのも今回が初めてです。

選定に際して文部科学省の通達を受け、神戸市は基準を見直したとのこと。
①公共性・適格性
②施設管理
③自主事業の提案
④組織配置
⑤費用

の5点をさらに細分化して審査します。

よく言われる効率性は施設効用の最大化を目指すことで、本来は施設使命、施設公益性の最大化を指します。
決してコストパフォーマンスだけを目指すものではないのだとのお話でした。
公の施設の管理の外部化に関して地方自治法で「公の施設の設置の目的を効果的に達成するため必要があると認めるとき」と定められており、私たちが「コストダウンを目的としてはいけない」と訴えてきていることに通じる部分だと思いました。

選定委員のみなさまが、様々な面から検討してくださっていることがわかりました。

その上で中川先生は、「図書館は直営であるべき」とおっしゃいました。
市場原理主義は導入してよいものと導入してはいけないものがあり、人・組織・施設が一体となって機能するもの たとえば 図書館、博物館、美術館、公民館、文化ホールなどには導入すべきではないとのご意見です。

図書館が立地してる場所の課題に対応する政策をどう定めるかは、館長以下図書館職員にかかっています。
地域に立脚した専門性は、民間には太刀打ちできないとも・・・。

図書館ネットは中央館はもちろんですが、地域館の働きに大きな期待を寄せています。
地元に根ざした地域の図書館が決め細やかなサービスをすることが、大きな自治体である神戸市にこそ必要なことだと思っています。

・・・・・・(その2)へつづく

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指定管理館

こんばんは。

最後まで、ご報告を伺ってからにしようかとも思ったのですが、実は、以前より、指定管理制度に関することで、思うところもありましたので、この機会に。

それは、NPOで運営されている指定管理館のことです。

私から改めて申し上げるまでもなく、兵庫県内にも、NPOの団体で運営されている図書館があり、また、全国的にも知られる図書館(情報館)がある、ということに関して、幾つか聞き及んでおります。

私企業の指定管理とNPO等の指定管理を別物と考える見方もあるとか、或いは、成功事例として、NPOで運営される館のことも伺ったことがあります。

以前、業務委託でカウンター業務だけを委託に出している館と比較して、指定管理館であれば、運営上の「偽装請負」等とみなされる不都合な形態が解消され、よりよいサービスにつながるのではないか、と夢見たことがありました。

今の時点では、同様の見方が、少しシフトしただけなのかも知れませんが、NPO団体の運営だったら、どうなのだろう? と思うことがあります。ただ、神戸市のような、大きな自治体では、たとえ地域館1館であったとしても、他の自治体の事例のようには無理なのか、とか、いろいろ、NPO団体に関して、私の知識が浅いせいもあって、私にとっては、余り現実味のない思いとしてだけ、持って来ました。

この辺りの、私企業かNPOかというお話もあったのか、少し気になったもので、コメントさせて頂きました。

Re: 指定管理館

すばやいコメントに驚きました(笑)
ありがとうございます。

NPOが図書館を管理運営することに関しては、図書館ネットとしての見解をまとめていませんので、お答えすべきではないのかもしれませんが・・・。

ブログ管理者個人としては、懐疑的です。
成功したとして紹介されているところがある反面、なんとも感想の持ちようがないところもあります。
NPOと一口に言っても、その内容は様々で、民間業者が指定管理者になるよりももっと継続性と専門性の問題を抱えているところもあります。

専門家集団NPOが、ボランティアの延長としてではなく事業として運営するのであれば、可能性はあるかもしれないですが。。。司書さんがNPOを設立した話しも聞きました。
日本のNPOの性格がいまひとつ曖昧な現状では、ここで簡単に答えを出すことはできないと考えます。

偽装請負の問題。最近は少し理解が進んだようですが、それでもどの業界でもこの問題はあとを絶ちません。同じ建屋内で委託側と受託側が切り分けが難しい仕事をしているのですから、そもそもの形態に無理があるのかもしれません。
ちなみに、指定管理の図書館で館長が行政から来ているのは法律違反だと、中川幾郎先生がおっしゃっていました。
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